そして書いてる

流石に小説を毎日更新と言うのは負担が大きく。
特にバイトが大変だった昨日などは書こうと思ったら寝てまして。
更に今日もエースコンバット4を買ってしまったものでフォックストゥー!!



── 2ndRide:Independence ──


『ヒーローとは全ての後にその功績ばかりが讃えられる。
 結局の所、それ以外の事はみんな基本的にはどうでも良いのだろう』


 良く知らない鳥の鳴き声で目を覚ます。
野宿するにはまだ無謀な季節だったが、特に体が冷えていると言う事は無かった。
 昨夜、竜を倒した後でセーリィの誘導するままにトレーインバッゼの郊外へ下りたのだが、その後
『初めての戦いの後ですし、出来るなら真っ当な寝床でゆっくり休んで欲しいのですが……
 国防軍に見つかって騒動になっては、ゆっくり休むどころでは無いでしょう。
 私も気乗りしませんが、野宿……しか無いのでしょうね。
 せめて気温だけでも私の力でどうにかします。貴方の好きな所で休んでください』
と説得されて野宿する事になった。
 まったく不満が無いと言えば嘘になるが、体はさほど疲れて無かったしセーリィが傍らに居れば身の危険は無い事。
そして何より、説得する彼女の本当に申し訳なさそうな口調に逆らうのは悪い気がした。
『お早うございます。何処か体の不調とかは有りますか?』
 傍らに置いておいたセーリィがどう聞いても寝起きには聞こえない口調で問いかける。
少年は大丈夫だよ、と短く返事をすると立ち上がって背伸びを一つ。
 一日が始まろうとしていた。色々な意味で「新しい」一日が。


『私たちが最初に出会ったときに言った筈ですが、私の存在は本来なら国防軍の中でも最高級の機密です。
 あの場に居合わせた人達ならばまだしも、それを手にしたのみならず所持したままで失踪した
 貴方の行方を国防軍が相当に必死で探しているだろう事は疑いようがありません』
 セーリィの言葉に少年が無言で頷く。
『私には「認識障壁」と言う特殊空間を展開する能力が有ります。
 ですがこれは幻獣には基本的に通用しない事もあって、あまりあてになる物ではありません。
 半径100mまで展開出来ますが、そもそも障壁の外側から中を見られた際には全くもって無力です』
 ならばむしろ街中に下りたほうが良かったのでは無いかと問う少年に、セーリィは一瞬の間の後で答える。
『もう一つの欠点としてカメラを通した映像など、機械の記録も誤魔化せません。
 あくまでも半径100m以内に居る「人間」の認識を誤魔化すだけです。
 それと街中に降りるのは別の観点から見ても良くないでしょう?』
 確認を取るようなセーリィの疑問系の口調に対し、少年は三秒間のインターバルを置いて困った様に首を傾げた。
『……貴方の戦いを見ていた人が居ないとは思えません。
 それなりの高度で戦っていたとは言え、カメラやビデオに納めた人も居る事でしょう。
 そうなれば国防軍の情報規制と、インターネットでの映像流出とでイタチごっこでしょうね。
 そして貴方はその時と同じ服を来ている。せめて服装を変えて帽子の一つでも被れれば良いのですが……』
 少年とセーリィが揃って唸る。その数分後、セーリィが何かを吹っ切った様な声で呟いた。
『取り敢えず、通り掛かった人の身ぐるみを剥いてしまいましょうか』


 少年が、この日初めて首を横に振った。



To be continued, 2ndRIde.



ちょっと量が少ないかもですが、いつも全力投球と言うわけにも行きませぬ故ご容赦をー